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マラソン?サイクリング? その前に、ハンガーノックの事を絶対知ろう!
段々と涼しくなってきましたね。
各地でマラソン大会やロードレースが開催されていますが、涼しい季節に漕ぐ自転車は最高に快適できもちいですよね!!!!!
なので
- この機にマラソンにチャレンジしたい!
- ちょっと遠くまで紅葉を見に、初めてのサイクリングへ!
- 日頃はそんなに運動しないけど、たまには目一杯体を動かしたい・・・
と思うのもよくわかりますが、ちょっと待って。
そんなあなたにこそ、知っておいてほしいのがハンガーノックの恐怖と対策方法です。
死に直結することも・・・ハンガーノックっていったい何?
「ハンガーノック」は、英語の「hanger knock」からくる言葉です。
ハンガーノック(英語: Hitting the wall、オランダ語: Hongerklop)は、激しく長時間に渡るスポーツの最中、極度の低血糖状態に陥ること。
「ハンガーノック」=極度の低血糖状態のことです。
もっとわかりやすく言うと
「ハンガーノック」=エネルギー不足によって体が動かなくなってしまう状態です。
マラソンやサイクリングなど、激しくて長時間に及ぶスポーツをしている最中に起こります。
その結果、吐き気や重度の疲労感、体のしびれが起こり、
次第に体が全く動かなくなってしまうのです。
重症化すると意識を失い、そのまま死に至ることもあります。
ハンガーノックは突然訪れます。
「ハンガーノックになる人は、ハンガーノックになる直前まで気づかない」と言われます。
普段は運動不足気味な人でも、ついスポーツに挑戦したくなる春や秋は
ハンガーノック患者が増えやすい時期でもあります。
何より恐ろしいのは、ハンガーノックは初心者のほうが重症化することが多いのです。
- 「私は友達同士でワイワイ楽しみながら走るだけだから大丈夫!」
- 「参加するのは初心者レベルの大会だから大丈夫!」
- 「別にアスリートでもないのに、私なんかが極度の低血糖になるなんて・・・」
そんなこと思っていたら要注意です。
初心者がハンガーノックにかかる理由=「気づかないから」
初心者がハンガーノックにかかりやすいのには、主に以下の2つの理由によるケースが多いです。
- 初期症状に気づきにくい。
- 「まだまだ!」と、つい、頑張ってしまう。
私も何度かハンガーノックになりかけたことがあります。
特にハンガーノックの初期症状は気づきにくい
ハンガーノックにかかりはじめたときは
- 「なんだかしんどいなあ」
- 「脚がだるいなあ」
- 「お腹すいたなあ」
という感じなので、気づきにくいです。
ハンガーノックが起こる原因=「糖質不足」
ハンガーノックは極度の低血糖状態のことでしたね。
極度の低血糖状態=運動のエネルギー源となる糖質を運動中にすべて消費しきってしまった状態です。
糖質は、体内に入るとグリコーゲンという形になって肝臓や筋肉に蓄えられます。
しかし、グリコーゲンを体内に蓄えられる量には限界があります。
だから、どんなに多くの糖質を摂っても、激しい運動をするとすぐに消費しきってしまうのです。
例えば、成人男性がフルマラソンに参加したとき、
エネルギー補給を一度もしないと、3時間くらいでハンガーノックが起こります。
普段より頑張ってしまうと、1~2時間でハンガーノックになることもあります。
[aside type=”normal”]
一般男性がグリコーゲンを体内に蓄えられる最大量は、
- 肝臓に100g
- 筋肉に300g
と言われています。
実はこれ、ベッドで寝ている状態であっても7~8時間で消費してしまう量なんです。
[/aside]
マラソンやサイクリング中に脚が痛くなるのは、
体内に蓄えていたグリコーゲンを使いきってしまった結果、
脳が筋肉のたんぱく質で臨時に代用しようとして、筋肉に負荷がかかるからです。
次第に、生命維持のためにこれ以上エネルギーを使わないように脳が命令し、
体のスイッチがパチンと切れて、突然動かなくなるのです。
ハンガーノックになったときの症状は?
例えば、サイクリング中にハンガーノックにかかると以下のような段階で症状が出てきます。
レベル1 | お腹が空いたと感じる なんとなくだるさや倦怠感、疲労感を感じる |
レベル2 | すごくお腹が空く、すごく喉が渇く 頭がぼーっとする ペダルを漕ぐ脚に力が入らなくなってくる 体がふらふらする |
レベル3 | 力が入らなくなり、体が全く動かなくなる 手足の痺れ 思考が停止し、何も考えられなくなる |
レベル4 | 意識が朦朧とする、喪失する |
レベル1が初期症状だと考えてください。
一般的に「ハンガーノック」というとレベル3~4のことを指す場合が多いです。
あなたが激しいスポーツやランニングを趣味とする人であれば、
「お腹がすいて怠い(レベル1)くらいだったら私も昔・・・」と、思い当たるような経験がありませんか?
ハンガーノックはかなり身近なものだということが、ここでおわかりいただけたはずです。
だから、怖いんです。
初心者や運動に不慣れの方は、レベル2に至っても
「まだまだ!もっと頑張ろう!」と気力で押し切ろうとするのでレベル3に行きやすいのです。
実際、レベル3に突入すると誰かの介助がないと危険なレベルです。
いざハンガーノックになってしまった場合の対応策
例えば、あなたが友人同士で秋晴れのなかサイクリング中だとします。
そのとき、あなた自身レベル1~2(お腹がすく、けだるさを感じる)のような気分の悪さを感じ、
「もしかしたらハンガーノック?」と気づいたときは
いったいどのように対処すればいいのでしょうか?
その答えは、実はいたって単純です。
運動を休止し、体を安静にして、エネルギー補給をしましょう!
- バナナ
- 炭水化物(カロリーメイトやパン)
- 変わり種として軍用のレーション
がおすすめです。
[aside type=”normal”]糖質といっても、甘いものを食べればいいわけではありません。お菓子やスポーツドリンクではなく、炭水化物から糖質を摂りましょう。[/aside]
ただ、食べたものがエネルギーに変わるまでには時間がかかるので、
食べたあとも回復するまではしばらく安静にしていることが必要です。
もしレベル3~4(体が動かない)の症状になってしまったら・・・
ただちに運動をやめ、エネルギー補給と水分補給をしましょう。
体は非常に危険な状態であるため、
安全な場所に横たわったり、座ったりして体を休めてください。
しばらく休んでも状態が全く回復しない場合や意識が朦朧とする場合は、
躊躇せずに救急車を呼んだほうがいいです。
こうならないために、1時間~1時間半ごとにこまめに休憩し、
失われたグリコーゲンを補給することが大切です。
繰り返しになりますが、
ハンガーノックは簡単に予防できるんです!
せっかくのスポーツを最大限に楽しむためにも、しっかりと予防と対策をしていきましょう。
ハンガーノックを予防するにはコレだけ!
①朝ごはんをしっかり食べる(運動の約3時間前)
朝ごはんを食べない人や、フルーツ等で済ませてしまう人は多いのですが、
運動前は炭水化物を中心とした朝ごはんをしっかり食べるのが何より大事!
運動開始の3時間前に炭水化物(糖質)を含んだ食事をしっかり摂ることで、
筋肉のグリコーゲン量をしっかりと蓄えることができ、
長時間の運動でもスタミナが持続しやすくなります。
[voice icon=”https://momcom.site/wp-content/uploads/2018/02/tunnel3.jpeg” name=”ユーリ(Yuri)” type=”r fb”]マラソンなんかでは、この方法を「カーボローティング」といいます。[/voice]
普段は糖質ダイエットをしている人も、
長時間の運動前だけはしっかり炭水化物を摂ってほしいですね。
「別に食べなくても全然いけるよ~」と言う人がたまにいますが、
体が悲鳴を上げているのに気づいていないだけです。
②1~2時間おきに休憩・エネルギー補給
ポイントは、「お腹が空いたと思ってからは遅い」です。
運動中はアドレナリンの作用で空腹を感じにくくなっているからです。
運動中にお腹が空いたと感じるということは、すでに肝臓のグリコーゲンが枯渇した合図と思ってください。
なので、自分の体が空腹や喉の渇きを感じるよりも前に、
早め早めのエネルギー補給を心がけましょう。
自分の想像以上に、意外と体はカロリーをどんどん消費していますよ。
[voice icon=”https://momcom.site/wp-content/uploads/2018/02/tunnel3.jpeg” name=”ユーリ(Yuri)” type=”r fb”]私の場合、友人と長時間サイクリングをするときは90分おきにコンビニに寄って軽く補給をします。疲れてるときに食べる魚肉ソーセージは感動的に旨い・・・[/voice]
③食欲がなくても昼食は食べる
「こまめに補給しているから昼食も軽くでいいや・・・」
「あんま食欲がないから食べなくていいや・・・」
と、思っても昼食はしっかり食べましょう!
自転車やマラソンで1日中走っていると、2000kcal以上消費することもザラです。
「補給しているから大丈夫!」と思いがちですが、
実は補給なんかじゃ全然カロリーは足りていません。
特にダイエット目的の運動中だと食べる気も起らないかもしれませんが、
しっかり効率よく運動を続けるためにも、しっかりとカロリーを摂取しましょう。
ちなみに、軍で使用されている食料(戦闘糧食)は
- 持ち運びやすい
- 国家レベルで考えられた栄養食
- 保存が効く
つまり、ハンガーノック対策にバッチリです。
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④友人や家族と一緒に運動するときは、声をかけあう
これ、日本人に特有かもしれないんですが・・・
「誰かと一緒だとがんばれる!」というのも注意が必要です。
1~2時間のトレーニングや軽いスポーツであればお互い鼓舞しあうことは大切ですが、
長時間の激しい運動をするうえでは無理や遠慮は禁物です。
自分だけでなく周りが頑張りすぎていないか、ぜひ声をかけあってください。
まとめ
ハンガーノックとは糖質が使い切られてしまったガス欠状態のこと。
誰にでも簡単に起こりうることですが、重症化すると命に関わる危険性もあります。
予防法は以下の4点です。
- 朝ごはんをしっかり食べる(運動の約3時間前)
- 1~2時間おきに休憩・エネルギー補給
- 食欲がなくても昼食は食べる
- 友人や家族と一緒に運動するときは、声をかけあう
ハンガーノックは簡単に予防できる!
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