目次
カスピ海ってそもそもどこだ!?
と思いますよね?最近はカスピ海ヨーグルトで脚光をやや浴びたようです。
グーグルマップで見ても、大きな湖にしか見えません。

こう見ると、ロシアってやっぱり大きすぎますね。
このカスピ海は石油の一大産地であり、
ここの豊富な石油を狙ってドイツ軍がソ連に侵攻したのは有名な話です。しかし、今日は
悲運なカスピ海の怪物
について紹介します。

https://etokavkaz.ru/istoriya/potomok-kaspiiskogo-monstra より引用
飛行機のような、船のようなどっちつかずの得体のしれない物体が、1966年からずっと放置されています。

https://etokavkaz.ru/istoriya/potomok-kaspiiskogo-monstra より引用
- 船のように海を移動でき、
- 飛ぶこともでき、
- 低空飛行でレーダーにひっかからず
- 250kmというの長距離から敵を撃破できる(しかも対艦ミサイルを6発搭載している)
ソ連の科学者が夢を見た飛行機です。しかし、使われることはありませんでした。
性能はどうだったのか
このカスピ海の怪物、「エクラノプラン」と呼ばれています。
エクラノプラン(ロシア語: Экранопланエクラナプラーン)とは、ソ連で開発された地面効果翼機 (WIG) の総称で、平滑な地表面ないし水面上を機体の幅と同程度の高度を保って飛行し、それによって得られる地面効果を利用することで高速性と大量輸送を両立することを可能とするものである。(Wikiより)
カスピ海の戦略的な重要性から、
最高の性能の飛行機を配備しよう、と科学者が頭をこらした結果、
こんな不思議な飛行機(船?)が生まれてしまうのです。



このエクラノプラン、実験段階では
- 長さ92メートル、高さ22メートル、そして重量500トン
- 10台のエンジンを搭載
- 最大速度は時速500キロメートル
- 水上3メートルから14メートルの高さで飛行可能
と、スペックを見ても画像を見ても冗談にしか思えない機体なのです。
なぜ失敗に終わったのか?
この怪物は、大量生産一歩手前で計画倒れしてしまいました。

https://etokavkaz.ru/istoriya/potomok-kaspiiskogo-monstra より引用
操縦が難しかった等諸説ありますが、
一番の原因は強度不足で、実際に運べる量が予定よりも少なかった為です。
しかも強度不足が生じた理由が、エクラノプランが大きすぎて造船所でしか製造できず、
造船所では航空機用の強化アルミニウムが割り当てられなかった
という、なんとも不運すぎる理由です。カスピ海の怪物は、それ以降ずっと放置されてしまいます。
怪物は伝説のまま終わってしまう・・のかと思いきや
メタルギアソリッドに出演して脚光を浴びました。

PS2で一世を風靡した「メタルギアソリッド3 スネークイーター」のラストのシーンで、
この怪物がいい雰囲気を醸し出しているのです!

ソ連の科学者のロマンは、フィクションの世界で生き続けるのでした。
まとめ:カスピ海の怪物
- エクラノプランという飛行機がかつてソ連に存在した。
- しかし、不運にも製造上のミスが原因でお蔵入りとなった。
- ただし、メディアの中ではロマンを持ち続けている。

おまけ:エクラノプラン登場シーン